知られざる地球の不思議さと手つかずの大自然を肌で感じる究極のエコツアー。地球の鼓動が聞こえる大地「南極」、
イヌイットの住民達、野生動物との出会いがある「北極」。何かを感じさせてくれる極地旅行。
個人旅行の旅だからこそ、他では味わえない感動が!

南極アイスマラソン Q&A

 なぜ南極アイスマラソンに参加しようと思ったのですか?

一生一度のイベントとして、大きな思い出を残したいと思いました。人生の折り返し地点の50歳台最後の体力と気力を試してみたかったのです。

南極の純白な大陸で、どんな自分に出会えるのか、走りながら自分の人生を振り返ってみたい、そんな大きな期待とロマンを抱いて参加しました。
が、実際はとんでもない!目指すはゴールのみ。頭の中は、早くゴールしたいそのことばかりでした。周りの景色はとっても素晴らしいのですが、その中で走って感傷に浸っている場合ではありませんでした(笑)。

 以前から何かスポーツをなさっているのでしょうか?

いえ、まったくスポーツとは無関係の生活でした。四国歩き遍路で1,400Kmを体験していましたので、歩きには自信があったのですが、走る自信はありませんでした。ふだんはスキーやスカッシュ、ゴルフなどを嗜みますが、すべて初心者レベルです。

 マラソンはいつ頃から始めましたか?

レースの一年半前あたりから徐々に練習しました。最初は大変でした。50m走るだけで精一杯。毎日少しずつ距離を延ばしていき、そのうちに増上寺一周を軽く走ることができるようになりました。ほんとうに小さな積み重ねでした。

 南極という想像を絶する環境でのレースに向けて、どのようなトレーニングをなさいましたか?
南極アイスマラソン

アイスマラソンの主宰者にマラソンのコツを聞いたのですが、返ってくる言葉は、「自分の好きなように走ればよい。自分のペースで少しづつ走れば必ず走れます」と言うだけでした。そこで、冬季シーズンのトレーニングと日々のトレーニングを行いました。

今年最初の目標ということで、お正月に、実家がある江戸川から会社がある港区まで走ってみました。これで少し自信がつき、毎週末には江戸川の土手を16〜17Km程度走るトレーニングを続けました。
同時に冬季シーズンは、≪いかに寒さになれることができるのか≫を目標に掲げ、1月〜4月までは毎月一週間、北海道で自主トレーニングに励みました。一番寒い場所ということで旭川を選んだのですが、2013年は暖冬で、最も寒い日でもマイナス16度ぐらい。マイナス20度という南極大陸の寒さには遠くおよばずでした。
ゴールデンウィークには、利尻島まで行って集中トレーニング。風が強くてまだ寒さも残っていましたので、できる限り厳しい条件を探してました。また、出発の3か月前にはパーソナルトレーナーも雇いました。

 渡航にあたって、どのような準備をされましたか?

南極へ行く前には、すべての荷物と重量を厳重にチェックされると聞いていましたので、持ち物や衣類は慎重にそろえました。マイナス20度の世界に行くわけですから、相応しい衣類や小物が必要です。
衣類は、最新の高機能性のあるものを購入しました。靴は、トレイルランナー用の冬用の靴を購入しました。東京では売っていないので、北海道で2組揃えました。極寒の地なので、靴下を何枚も重ねて履くため、サイズは一回りも二回りも大きなものが必須です。足元はとっても重要ポイントです。
手袋、ゴーグル、目出し帽、日焼け止め、リップクリーム、保湿クリームは必需品です。日本で入手できない場合は、集合地のチリ・プンタアレーナスで購入することもできます。
ホッカイロなどは、持っていってもほとんど役に立ちませんでした。ホッカイロの暖かさが、まったく感じられないのです。

 今回、南極にはどのようなルートで到達しましたか?
南極アイスマラソン

チリの最南端プンタアレーナスからロシアの貨客機で南極大陸へ飛びました。飛行時間は、約4時間半です。
機内の天井を見ると、電源などの線がむき出し!機内ディレクターの前方にあるフラットモニターで離発着時の景色を見ることができました。これは、実際に乗ってみないとその凄さは解らないと思います。普通の旅客機では味わえない緊張感と感動です!

 「南極大陸」とは、どんな場所でしたか?

南極大陸に足を踏み込んだ!!といったとてつもなく雄大な景色でした。
360度真っ白な世界です。すぐ近くには、大きな岩山がそびえており、はるかかなたには白銀の山々が・・・
まさにここが思い描いた南極大陸であると実感できました。

 「南極=ペンギン」という印象ですが、キャンプ場近辺はどんな環境なのでしょう?

人間以外ここには、まったく生き物が存在しません。人間も11月〜2月初旬までの限られた期間のみ滞在が許されているそうです。キャンプ場を閉鎖する際には、すべて撤去、ゴミは持ち帰るなど、元の白い大地に戻して帰国するとのことでした。

 南極ではキャンプ宿泊と伺いましたが、どのような環境で生活していたのでしょうか?

宿泊は通常2人一組で寝泊まりする野外テントです。日本人の女性は私ひとりでしたから、2人用を一人で利用していました。
キャンプ内には、三食いただくダイニングテントのほか、スタッフ用テント、リクレーション用のテントなどがあります。その他、医療テント、トイレ、シャワールームも完備され、快適でした。
メインテントには多数の南極専門本、ゲームや卓球台もあります。
電源はすべてソーラーパネルを利用した太陽光発電110Vと220Vなどソケットは揃ってました。メールやインターネットは利用できませんが、衛星電話があり、プリペイドカードを買って通話します。音声もクリアーでした。

キャンプ地内の風景
各種施設のメインテント
ダイニングテント内部の様子
 食事はどんなものが出るのですか?

プロのシェフがいました。食事はカフェテリアでバイキング形式ですが、パンやケーキなどすべて手作り。味は非常にしっかりして、心のこもった暖かいもてなしに満足しました。アフタヌーンティーやチリワインやビールも飲み放題でした。

 レース当日のお天気や気温はどうでしたか?

お天気は、到着日は、素晴らしい日でした。マイナス16〜17度ぐらいでしたでしょうか。翌日のレース日は、曇り空で絶好のマラソン日和でした。 

 今回のツアーでは、南極に何日間滞在されていましたか?

日程では5日間の予定でしたが、後半からお天気が悪くなりさらに6日間滞在しました。お天気によってフライトが大幅に遅延することはよくあることだそうです。おかげでさまざまな南極の自然環境に触れることができました。
この時期は24時間太陽が沈みませんので一日中明るいのです。ですから朝と晩の気温差もありません。時計の時間で動かなければ何時であるのかまったくわからないのです。
でも風が吹くと体感温度は、5〜6度以上も下がります。私は今回、ホワイトアウトと言われる現象に遭遇しました。急にブリザートがおきて目の前が真っ白になり、自分の腕の先、手のひらすら見えなくなりました。また、「ハロー」や「幻日」と言って太陽のまわりに明るい光の輪が現れる現象も観察できました。
白い大地に目をやれば、サスツルギと言って風によってできる雪紋です。雪面が凸凹しているのですが、その凸凹がとってもきれいで同じ紋様はひとつもありません。キャンプ周辺は、とっても小さいのですが、大きいものになると高さが4mにもなるようです。
雲の形も私たちが住んでいる大地では、見られないような雲です。また、自然の青氷はエメラルドグリーンのごとく美しいのです。
そんな自然現象をじっくり観察してみても飽きないです。ですから11日間の滞在は、私にとっては本当にラッキーでした。もちろん大陸内で延泊しても追加料金を払う必要はありません。

 また、レース以外での時間、何をして過ごされましたか?
南極アイスマラソン

余暇では、バレーボールやクリケット、イグルー(かまくら)作りや氷彫刻、クロスカントリースキー、雪上車での奇岩めぐりをしました。また、「裸でマラソン」(靴とパンツ、女性はビキニ姿で参加)イベントもありました。
キャンプ地内で働くスタッフの生活を覗いてみたり、気象テント・医療テント・工具テントの見学、テント内での映画鑑賞・冒険家のレクチャー・卓球大会・ゲームなど、さまざまな催しがありので、一人で参加していても飽きることはありませんでした。勿論、すべて無料です。また、毎食違った食事も楽しみのひとつでした。もちろん、すべて大陸内の活動は無料でした(食事やスナック、デザートも)。


コース紹介


注)すべてのコースは、海外主催会社が催行する旅行ツアーとなります。お申込みにあたり、自己責任の上でのご参加となりますことご承知おきください。