北極地域訪問者の方々へ
環境保護について
急速に変化するテクノロジーのお陰で、現代社会で暮らしている我々にも今まで想像すらできなかった遠隔地への旅行が可能となりました。それと同時に私達は、さらに環境に細心なる注意を払い極地を旅したいものです。
船上においては、環境自然保護の重要性が主なテーマとなり、探検リーダーは、当社の自然環境保護条例について皆様にお話しいたします。私達の関心のある地球環境をお互いに理解し、世界の果ての遠隔地への大使になったつもりで真摯な態度で接し、この地球の自然環境保護についてさらなる関心を持っていただければ幸いです。
安全について
上陸に際しては、スタッフまたはグループと共に行動してください。 探検リーダーや講師、ナチュラリストの指示に従い、常に耳を傾けてください。何か不明な点やわからないことがありましたらいつでも探検リーダーやガイドに声をかけてください。遠隔地に旅をしていることを自覚し、くれぐれもスタッフの指示や注意事項を守ってください。
原生地域のエチケット
◆ゴミは捨てないでください。 大自然と野生生物などに気配りしてください。
◆自然界の「おみやげ」たとえば、貝殻、石ころ、鳥の羽、骨、化石などを持ち帰らないでください。
◆島から島へ、また船から島など上陸地などに生きているものを持ち込まないでください。上陸時には食べ物などは持参せず、またご自分の長靴に付着した砂や泥などは船に戻る前に必ず洗い流し、ご自分のジャケットも埃などを払っておいてください。
◆大声を出さないようにしてください。
脆弱な野生生物や生息地には近づかない
旅行者にとって、もっとも興味のある行動のひとつに野生動物を見ることがあります。
野生動物の観賞はそれぞれの生息地や自生地に注意し、規則を守って行動をとってください。
◆野生生物の観賞は、動物の実在を確認するに留めます。
◆足元に注意して、決められた道を歩いてください。
◆動物を観察する場合は、少なくとも5メートル、野生動物にもよりますが、5-600メートル離れて観察します。双眼鏡や望遠鏡を利用しながら観察してください。
◆写真撮影の際にはゆっくりと野生動物に近づいてください。野生動物を驚かせないでください。
◆巣から飛び立つ鳥などを追いかけたり、驚かせないように気をつけてください。
◆眺めることはいいのですが、けっして動物に触れないでください。静かに観察してください。
◆オオカミの足跡などがあっても跡を追ったりしないでください。
◆海洋哺乳動物、オオカミ、キツネの穴、海鳥のコロニー、野鳥の巣などには近づかないでください。
◆貴重なる植物を踏みつけないでください。自然環境に充分気をつかい行動してください。
考古学遺跡と史跡
訪れる多くは、すでに何千人と訪問している場所であります。先人達が残したであろう道標や居住していた場所は近づきやすくまた何の保護もされてはおりません。
◆考古学的、歴史的遺跡では、必要以上に踏み込まず、記念品として何か(石、骨、金属、木製の遺跡)を持ち帰ったり収集するようなことは避けてください。必ず規則に従ってください。現代建築や墓地も同様です。
感受性豊かな地元の人々への配慮
旅行者は、ざまざまな国からやってきます。イヌイットの居住地域を訪ねる時には、自国に来たお客様のように接してください。贈り物は、素晴らしい感謝の意味を表すことになり、物々交換の品は返礼の意味を持つことになります。役に立つものや美しい品、自国の工芸品を象徴するようなものであればさらに喜ばれるでしょう。
◆人々や住まいなどの写真を撮るときには、許可を得て撮ってください。
◆彼らの生活や行動などの邪魔をしないでください。
◆現地の子供たちに過剰なプレゼントを与えないでください。物乞いを助長するようなことはしないでください。
◆贈り物は現地の学校や博物館、現地生活共同組合やクラブなどに寄付することができます。(探検リーダーやスタッフに渡してください)浜辺にいる子どもたちに個々に贈り物をあげるようなことは控えてください。寄贈品は、衣類、裁縫道具、学用品などが喜ばれるでしょう。
◆贈り物を購入する前に現地の人々が必要とするものであるかどうかを考慮してください。
◆現地では旅行者用のおみやげに支援してください。
◆象牙、鯨のひげで作った製品、あざらしの毛皮製品などを購入し外国に持ち帰ることは出来ません。法で禁じられています。 注)北極点フライトのコースでは、極北居住地域への訪問はありません。