知られざる地球の不思議さと手つかずの大自然を肌で感じる究極のエコツアー。地球の鼓動が聞こえる大地「南極」、
イヌイットの住民達、野生動物との出会いがある「北極」。何かを感じさせてくれる極地旅行。
個人旅行の旅だからこそ、他では味わえない感動が!

南極最高峰 マウント・ビンソンの魅力に迫る

南極最高峰 マウント・ビンソン

南極最高峰 マウント・ビンソン(画像提供:ALE)

南極大陸の天空にそびえるマウント・ビンソン。標高4,892メートル(16,050フィート)を誇り、世界七大陸最高峰(セブンサミッツ)のひとつとして、世界中の登山家を魅了し続けています。氷と雪に閉ざされた広大な“白い砂漠”に佇むこの山は、1966年に初めて人類が登頂に成功。セブンサミッツの中で最後にその頂が踏破された伝説の峰です。
近年は挑戦者の数も増え、これまでに3,500人以上が登頂を果たしています。しかし、その道のりは今なお過酷。極限の寒さと孤立した環境が、訪れる者すべてに真の冒険心を試します。

今回、南極登山のスペシャリストであり、ALE(アンタルクティック・ロジスティクス&エクスペディションズ社)で過去10シーズンにわたりマウント・ビンソンをガイドしてきたネイサン・オップ氏にインタビューしました。ネイサン氏は、ジャクソンホール・マウンテンガイドやアラスカ・マウンテニアリング・スクールのシニアガイドとしても活躍し、ヒマラヤ、パタゴニア、そしてアラスカ山脈での30回を超える遠征など、世界の名峰を舞台に輝かしい経歴を積み重ねています。
彼が語る、マウント・ビンソンの知られざる魅力と、南極という唯一無二の大地での登山体験。それは、あなたの冒険心を呼び覚ます物語になるでしょう。

マウント・ビンソン登山ガイド 
ネイサン・オップ氏にインタビュー

ネイサン・オップ氏(画像提供:ALE)

マウント・ビンソン ハイキャンプ(画像提供:ALE)

なぜ南極でのガイドをやろうと思ったのですか?

ほぼ“地球の果て”だからです。
最後の未踏の大陸ですよ。これ以上クールな場所ってありますか?

ビンソンのベースキャンプはどんな感じですか?

宿泊用のテントがいくつも並び、近くには滑走路があるので、ときどき飛行機が離着陸します。普通のベースキャンプとほぼ同じですが…飛行機があるという点が違いますね。

マウント・ビンソンを登りたい人へのアドバイスは?

とにかく関連する経験をたくさん積むことです。氷河登山の経験をしっかり重ねてください。
寒冷地での登山にも慣れる必要があります。例えばレーニア山、デナリ、アラスカ、ヒマラヤなどが良いですね。あとは、大きなバックパックを背負うことにも慣れておくといいですよ。

寒冷な環境はどう特別なのですか?

寒さの中では、適切な天候のタイミングを選ぶことがより重要になります。気温が氷点に近ければ風の影響はそれほどでもありませんが、氷点下20〜40度になるとまったく話は別です。厳しい寒さの中で時速20マイル(約32km)の風が吹けば、氷点近くで同じ風を受けるのとは比べものにならないほど大変です。
だからこそ、マウント・ビンソンでは“天候の見極め”が鍵になります。晴れれば最高ですが、寒さや風が強い日は望ましくありません。

登頂までの行程はどのような段階に分かれますか?

一般的には3段階です。ベースキャンプからロウキャンプへ、ロウキャンプからハイキャンプへ。そして天候が許せば、ハイキャンプから頂上へ登って下山します。

ハイキャンプで天候が悪い場合は待機しますか? 最長で何日いましたか?

はい、待機します。最長で8日間ほど滞在したことがあります。それを2回、多分3回経験していますね。

南極最高峰の登頂を迷っている人に、何と声をかけますか?

まず「なぜそれをやりたいのか」という問いに答えることが大切だと思います。
ビンソンに登ったからといって世界の問題が解決するわけではありません。これはとても個人的な挑戦で、正解や間違いはありません。ただ、自分に正直になることです。私自身も最近は「人に話すためにやっているのか、それとも本当に自分がやりたいからなのか」を自問するようになりました。

マウント・ビンソンでのレンジャー経験について教えてください。

ガイドに似ていますが、少しゆったりしています。登って降りるだけでなく、全員が頂上に到達するのを待ち、計画どおりに進んでいるか、誰もゴミを捨てていないかを確認します。緊急時のために待機する立場ですが、基本的には“追加の助っ人”というより見守る役ですね。ガイドとレンジャーを行き来するのは、いい変化になります。

理想的な登山客とは?

まずは体力的に十分な能力があること。次に誠実さです。
最初から自分の目標や希望を正直に共有できる人が理想ですね。

ビンソン登山を何度もガイドしていて飽きませんか?

いいえ。ビンソンは何度でも楽しい山です。美しく、独特で、ベースキャンプから頂上までかなりの高低差があります。世界中探しても、あれほど“何もない”風景を見られる場所はありませんし、頂上へ続く稜線は美しい岩々に囲まれていて、間違いなく一番きれいな場所です。

登山の何が好きですか?

登っている瞬間だけでなく、準備や計画、その目標に向けたすべての努力に集中するところです。肉体的な挑戦はもちろん、精神的、感情的な要素、忍耐力や献身など、すべてを必要とする点が魅力ですね。
あとはやっぱり“頂上に立つこと”が好きです。

なぜALEでのガイドを続けているのですか?

長く働いている人なら誰もが同じことを言うと思いますが、一番の理由は“人”です。みんな素晴らしく、少し風変わりで、現代社会から距離を置き、探検心を持っています。オーナーから皿洗いのスタッフ、ガイドまで、全員が何かを探し求めている。“地の果ての仲間”と呼んでいます。

オフシーズンは何をしていますか?

夏はアメリカのテトン山脈、春はアラスカで仕事をしています。このローテーションは、なかなかいいサイクルですね。

コース紹介


注)すべてのコースは、海外主催会社が催行する旅行ツアーとなります。お申込みにあたり、自己責任の上でのご参加となりますことご承知おきください。