つい先日、この「南極クルーズ」ビジネスのきっかけを作っていただいた第一次越冬隊隊員菊池徹先生の訃報の知らせを受けました。
娘のようにかわいがっていただき、親身にビジネスのアドバイスをいただいていたのも、つい先日のことのように思い出されます。毎日のように、50年前の第一次越冬隊の基地の出来事などを聞かされておりました。これからの南極は、もっと一般の人たちにもひらかれる場所であるべきだ。観光客として誰でもいけるよう君が船をチャターしビジネスとしてやってみたらどうかということでした。誰もやっていないことをすること、これは、菊池徹先生が常日ごろおっしゃっていた「探検の4要素」 ①自立性 ②危険性 ③探求性 ④貢献性 「企業」と「探検」とは基本的4要素は同じであるということ。しかし、船をチャターすることは、かなりのコストがかかり容易ではないことが判明、問題山積みでありました。そうこうしているうちに、米国のクルーズ会社にいきあたっていったのです。 チャーター船でのビジネスには至っておりませんが、菊池徹先生の意志を継ぎこれからさらに開かれていく極地の世界を一人でも多くの人に探検の要素を体験していただきお伝えしていきたいと思っております。ご冥福をお祈りいたします。
田島 和江
2006年5月