
キタシロカツオドリ、圧巻の巨大コロニー 〜ケベック州ボナベンチャー島〜
【5日目】 7月20日(水)18℃ 晴れ
ボナベンチャー島の目の前には、この地のランドマークとなっている奇岩「パースロック」があります。このツアーでは、ゾディアックボートでパースロックと周辺を巡ります。間近くで眺める岩に圧倒されます。対岸の島に目をやると崖に巣をつくっているハシブトウミガラスが、岸部にはアシカの姿を見ることができました。
島全体が保護地区となっているボナベンチャー島には、専門ガイドの諸注意を聞いてから入島します。一周約5〜6Km、ほとんど高低差は無く、ハイキング歩道が整備されています。ショートコース、ミドルコース、島一周コースがあり、各々に分かれて行動します。私は島一周コースを選択しました。約30分弱歩くと島でのハイライト、キタシロカツオドリの巨大なコロニーに到着。コロニーは3か所ほど。崖上一面を覆いつくす様は圧巻です。見学小屋やフェンスをとおして、鳥たちまでわずか1mほどの至近距離!見学場所はいくつかあり、高さ3〜4mほどの火の見櫓から眺めることもできます。親鳥の大きさは5〜70cm、雛は2〜30cmほど。この時期はちょうど子育ての真最中。親鳥が海から持ち帰えった餌を雛に分け与えている姿が見られます。

【写真】ボナベンチャー島。こんなに近くでキタシロカツオドリのコロニーを観察できるのが驚きです。バードウォッチング愛好家でなくとも時間を忘れてしまいます。
BONAVENTURE ISLAND ボナベンチャー島 |
1985年にケベック州でパースロック(奇岩)とボナベンチャー島が国立公園に指定されました。漁業が盛んな島でしたが、現在では渡り鳥の保護区となっており、5月から10月まで観光客が訪れます。特にキタシロカツオドリのコロニーは、世界で最も近づきやすい保護区として知られ、28万羽以上のコロニーが観察できます。また、ミツユビカモメ、大カモメ、オオハシウミガラス、コシジロウミツバメ、鵜、ウミガラス、アジサシ、ウミバト、ウミスズメ、オーク、ミミヒメウ、ツノメドリ、カナダコガラ、ウグイスなどが棲息、293種類が観察されています。 |

体験記:06
【6日目】ケベック州アンティコスティ島
人を拒絶するかのように険しく聳える岸壁
アンティコスティ島は周囲を高い岸壁に囲まれた島。上陸可能な岸にも、むき出しの荒い岩相が見られ、まるで入島を拒むかのようです。岸近くでは白骨と化した木々がこの地の厳しさを物語っています。