知られざる地球の不思議さと手つかずの大自然を肌で感じる究極のエコツアー。地球の鼓動が聞こえる大地「南極」、
イヌイットの住民達、野生動物との出会いがある「北極」。何かを感じさせてくれる極地旅行。
個人旅行の旅だからこそ、他では味わえない感動が!

2013年11月20日に南極大陸で開催された「南極アイスマラソン」に加え、22日には世界初の「南極トライアスロン」が行われました。

参加者は18カ国から50名。日本からは、男性6名で結成された「チームきわみ」がフルマラソンとトライアスロンに、そしてトライウエルの田島和江もハーフマラソンにエントリー。全員全種目を見事に完走しました。

そして同時に南極へ向かったサラリーマン冒険家の大島義史さんは、自らの夢<自転車で南極点到達>の第一歩として、特別に南極アイスマラソンの並走を許可され、自前の自転車を持ち込んで参加しました。

今回は現地南極で伺った<南極について>や<レースに参加した感想>をご紹介します。


11月20日にハーフマラソンとフルマラソンのレースが開催されました。マイナス16度、曇り空ではありましたが、マラソン日和。皆、興奮気味!フルマラソンには<チームきわみ>の6名が、ハーフにはトラオイウエル田島がエントリー。以下はラン前のインタビューです。

Q : <南極大陸に降り立った瞬間の感想>と<フルマラソンへの意気込み> は?

A : 株式会社ビタミンアイファクトリー代表 渡辺未来雄さん

ドアを出た瞬間、風がすさまじい勢いで吹き付け、同時に、真っ青な空と白銀の世界が目に飛び込んで来たのには、驚きと興奮を感じました。「やった!」と外に出た10秒後には、突き刺すような風の冷たさに、そこから逃げ出したくなりました。

フルマラソンは慣れているので、そんなに気負ってはいませんが、昨日少し練習したら、通常のマラソンよりも負荷が大きいので、実際のフルマラソンでどのくらいのタイムが出せるか、5時間くらいで走れたらいいな、と思っています。

A : 株式会社エニグモ代表取締役 須田将啓さん

最初は「苗場かな?」と思うほど普通に感じましたが、1分ほどで南極をなめていたことに気づきました。強烈な風で一瞬にして凍傷になりそうな寒さです。

フルマラソンはトライアスロン前のウォーミングアップではありますが、フルマラソンの大会は出たことがないので、完走を目指して頑張ります。

A : 医療法人社団スマイルデザイン 自由が丘矯正歯科クリニック院長 成田信一さん

飛行機のドアサイドに座っていたので、ドアを開けた瞬間は、「思ったほど寒くないな」と思いました。機から降りて写真撮影をしていたら、耳が痛くなってきました。僕がそこにいたのは5〜10分ほどでしたが、後からほかのメンバーが死にそうになって帰ってきましたね。気温以上に風が強烈だと感じました。スキー場でもこんなに強い風を受けたは経験ありません。

フルマラソンは、時間はあまり考えず、体力を温存して完走する、というのが目標です。

A : ハリーヒルファーム株式会社代表取締役 小針一浩さん

南極へ来るのをすごく楽しみにしていたので、「やっと着いた」という気持ち。景色を見た瞬間、あまりにも美しくて感動しました。青く輝く氷に目を奪われました。飛行機を背景に記念写真を撮ろうとしたのですが、いきなりi-Phoneのバッテリーは無くなり、仕方なくバッグからカメラを取り出したのですが、あまりの寒さに手がかじかんでシャッターが下ろせない。ピユーピユー吹きつける風が、ゴーグルと額の間のわずかな隙間に入り込んできて、痛くてたまりませんでした。風がこんなに痛いという経験は初めてです。

フルマラソンは普段、そんなに大変だとは思っていませんが、昨日ちょっとコースを見た感じだと、サハラと同等かそれ以上に厳しくなるのかもしれないな、と思うくらい足場が悪かったので、まずは完走することが目標です。疲労を溜めないように終えることができればと思います。

A : 株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役 石田淳さん

僕も南極にはすごく来たかったので、飛行機から見た景色に感動しました。機から降りて迎えのバスを待っているとき、手袋を外した瞬間、30秒くらいで凍傷になるかと思うほど、風が強くて寒かったです。想像していた以上に過酷な環境だと感じました。

フルマラソンは写真を撮りながらファン・ランをしたいと思っているので、楽しみながら完走したいです。

A : 株式会社ビジネスバンク代表取締役 浜口隆則さん

ほんとうに「綺麗だな」と。

南極大陸は、いつでも人が死ねる環境。そんな中でフルマラソンをするわけですから、相当に厳しいだろうと思いますが、とにかく完走できるよう頑張ります。


20日の南極アイスマラソンの後一日の休息日をおいて22日には世界初となる「南極トライアスロン」が開催されました。この種目を目的にやってきた<チームきわみ>の6名。こちらの競技も全員見事に完走!その後の現地打上げ会で、フルマラソンとトライアスロンを終えた完走を聞いてみました。

Q : 南極で2日間レースに参加しての感想を聞かせてください

A : 渡辺未来雄さん 

<フルマラソンの感想>
ナメてました。もっと余裕で行けると思ったら、非常に足場が悪く、わずか15Kmくらいで両足がつってしまいました。メディカルの人が声援を送ってくれたので、元気が出て、なんとか復活し、走りきることができました。僕は今回、南極の地から世界の平和を願って、サンタの格好で走りました。完走できたことが本当に嬉しいです。そして世界平和の願いが少しでも伝われば良いなと思っています。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。

<トライアスロンの感想>
お陰様で一位を取ることができました!ありがとうございました。初めての南極トライアスロンということもありますが、こうした大会で一位を取るということは無かったので、凄く嬉しいです。自分の力というよりも、この南極トライアスロン用にスペシャルバイクを開発してくれたケルビムの今野さん、僕にクロスカントリーを教えてくれた桜田さん、日本で応援してくれている人、皆のお陰です。何より<チームきわみ>の仲間と一緒だったので、最後まであきらめずに頑張ることができました。
「南極でトライアスロン」というと、とんでもない事をやるイメージがあると思いますが、その通り、とんでもないトライアスロンでした。コースは整地してあると聞いていましたが、前日に雪が降った上、途中から吹雪く中でレース。おかげでランは新雪を足首まで埋もれながら、ひたすら走ることに。スキーは気持ち良く滑ることができましたが(笑)。バイクはさらに激しく吹雪き、もう目の前しか見えない状況。しかし、専用開発したバイクのマッチングがドンピシャで不安はありませんでした。極寒の中、チェックポイントやゴールで応援してくれた人たちの暖かい声援が嬉しかったです。今回は本当に良い体験ができました。ありがとうございます。
僕のミッションは「未来の英雄を育むこと」。子供たちが何かに挑戦し、やり遂げることを応援したい。運動に縁のなかった僕が10年かけて、南極トライアスロンで一位を取れました。だから子供たちにも「10年かければ、何かができる」と伝えていくつもりです。

A : 須田将啓さん

<フルマラソンの感想>
辛いことがたくさんありました。全然前に進まない、ゴーグルは曇って先が見えない、歩いたら寒い、水は凍ってしまうため持ち歩けないので水分補給ができない。マフラーを巻いているので息苦しい。これまでで一番辛いフルマラソンでした。こんな経験、初めてです。

<トライアスロンの感想>
「精根尽き果てた」という感じです。本当に疲れました。ゴールした後、大の字になって転がって「疲れた」と言っていたら、スタッフが雪をかけて歓迎してくれました。全て出し切りました。雪の中で、バイクとクロスカントリーが全然進まず、普通のトライアスロンの数倍疲れました。
走っている間、空も陸も真っ白につながって見え、目印の旗が宙に浮いているようで、今自分がどこにあるのかわからない感じ。とにかく「1cmでも前に」という思いで、ひたすら旗だけ見て走ってきて、ようやくゴールできた時、異次元から元の世界に戻ってきたような安堵感を感じました。

A : 成田信一さん

<フルマラソンの感想>
事前準備が少し足りませんでしたね。僕は今日、ちょっと体調が悪かったのですが、「過酷でどうしようもない」という感じではありませんでした。それでも「雪って結構大変なんだな」と思いました。寒い所を走るのは初めてなので、外は晴れているのに、ゴーグルの中が真っ白になるという経験は初めてでした。そんなに寒さは感じなかったので、楽しめました。サハラ・マラソンの様に、これを1週間くらいやる大会があっても良いかな、と思いました。

<トライアスロンの感想>
自転車とクロスカントリーに不安があったので、ランニングではなるべく消耗しないように心がけました。フルマランの時には汗だくになって完走しましたが、トライアスロンは薄着で挑みました。少し寒かったですが、汗の量も少なく、快適でした。
ランよりもバイクの方が汗をかいていたんですかね。靴を脱いだ時、靴下がかなり濡れていました。靴下とか手袋の替えを持つ必要がありましたね。
ルートは圧雪しているとはいえ、その上に新雪が降って積もっていました。持ち込んだマウンテン・バイクにはスパイクタイヤを装着していましたが、空気の抜き具合が難しかったです。それでも押して歩くことはありませんでした。南極でバイクに乗るのなら、ファットバイクにスパイクタイヤが良いみたいですね。
クロスカントリーには苦労しました。通常ですと、コースに溝を掘ってあるのですが、今回はそれが無かったので、全体の半分近い時間をクロカンに費やしましたね。前日、フルマラソンを走ったので、ランは想像がついていましたし、バイクも乗ってみたら走れたので問題ないと思ったのですが、クロスカントリーは、「いつになったら終わるんだろう」と不安でした。一人だったら途中で辞めていたかも。でも今回はチームで来ているので、僕だけリタイヤするわけには行かない。それで頑張れました。良い経験ができました。

A : 小針一浩さん  

<フルマラソンの感想>
常にゴーグルの中がホワイト・アウトしていたので、前が見えず辛かったです。折り返し点での給水にお湯を飲む時にグローブを外したら、「凍傷かよ!」というほどの冷たさ。お湯を飲み終えて、またグローブを着けましたが、指が曲がらなくなり、走りながらも指を曲げようと努力し続け、2〜3Km行ったことろでようやく曲がるようになりましたが、この経験が一番辛かったです。とにかく喉が渇きましたね。疲れた時に座れないというのもキツかったです。

<トライアスロンの感想>
ランニングはスピードを出すか出さないか、迷っていました。1Km7分30秒くらいで走っていました。雪が深く、それ以上タイムを上げると腿上げ状態になるので、腰や骨盤あたりにかなりの負荷がかかってしまう。バイクに移ってからも、1Km7分30秒くらい。普通は自転車ならランニングより速いのが当たり前なのに、今回はどんなに必至になっても、走っているスピードと変わらない。じゃあ、クロスカントリーが一番スピードがでるのかな、と思ったら、溝の無いデコボコの道で、足をあちこち取られながら走ったので、実力の問題はあると思いますが、3種の中で一番時間がかかりました。こういう所でクロスカントリーをするなら、板を太目の物にした方が良いと感じました。
タイヤの設置面積でかなり違うので、氷の上を自転車で走るにはファットバイクが良いですね。もっとアイスバーンなら良いですが、新雪がどんどん降ってくる環境では、細いタイヤでは埋まってしまうので、僕らはタイヤの空気を抜いて、設置面積を増やすことで前に進むようにしたのですが、今後、南極でトライアスロンに出ることがあったらファットバイクを選ぶことをおすすめします。
汗をかくので、ベースレイヤーなどの着替えは多めに持ってきた方が良いですね。両手両足の末端が冷えるので、そこをケアする準備が必要。靴下は2枚は履くとして、一つは汗を吸収して外に出すもの、一つは発熱するなど、素材を変えて用意すると良いかもしれません。汗が冷えると凍傷になる危険があるし、温まっていないとどんどん冷える。僕は普段26.5cmの靴を履いてますが、今回は29cmで来ました。

A : 石田淳さん  

<フルマラソンの感想>
今まで出た大会の中で一番キツかったです。雪の中を走るって、本当にキツイですね。両足のふくらはぎがつってしまいました。でも景色はすごく綺麗で感動しました。

<トライアスロンの感想>
トライアスロンの競技には何度も出ていますが、これまでで一番過酷なレースでした。距離だけだとそんなにキツイとは思いませんでしたが、自転車が全然進みませんでした。少し前に成田さんと一緒に出た自転車レース「ツールド東北」の160Kmよりも、南極での10Kmの方がキツイ。本当に辛かったです。
南極トライアスロンは距離が短いと思われる方は、是非、挑戦してみて欲しいです。
加えて景色が変わらない。ずっと白一色。それとチェックポイトにクッキーとチョコレートしかない。観客が一人もいない。前後真っ白。今何Km地点で後どれだけあるのか、わからない。その環境は精神的に辛かったです。
マラソンの時はまだよかったんですが、バイクとスキーではゴーグルの中が真っ白になってしまい、路面が見えないので、ゴーグルを外していました。一人きりだったので、途中「レース中止になったのか」「ここで遭難したら誰か助けに来てくれるのかな?」などと考えながら走っていました。チェックポイトの車のライトが見えた時は嬉しかったです。「あそこまで行けば半分なんだ」と。でも今回は、全員で来て、全員完走できたので、すごく良い挑戦でした。

A : 浜口隆則さん

<フルマラソンの感想>
大変でしたね。フルマラソンはあまり出たことが無いのですが、完走できてよかったです。足が雪にとられるし、とにかく寒い。それに尽きると思います。

<トライアスロンの感想>
予想以上にハードでした。機材の調整がまったくできなかったので、よけいに辛かった。スキーは、スケーティグができれば少し楽だと思っていましたが、あのコースではできませんでした。体力があれば強引にできたのかもしれませんが。雪質自体は悪くなかったと思いますが、轍ができてしまっていて、遣り難かったです。皆も言ってましたが、自転車が一番辛かったですね。この環境に適した自転車で走らないと無駄に疲れるだけ。
視界も良くなかったですね。2つ先の旗しか見えなかったので、方向がわからなかった。完走できてよかったです。


もう一人の主役、サラリーマン冒険家の大島義史さんは、20日のマラソン競技で特別に自前の自転車で並走しました。さて、その感想は?

Q : <南極大陸に降り立った瞬間の感想>と<南極大陸を自転車で走る意気込み> は?

A : サラリーマン冒険家 大島義史さん

 飛行機から降り立った地がブルー・アイス(青い氷)だったので、「これは自転車では走れないな」と確信しました。僕は予想より暖かく感じました。

今日のマラソンは出ませんが、自転車で皆さんのマラソンに伴走させてもらうので、写真を撮ります。走っている皆さんを美しく撮りたい。自転車の余裕を見せたいです。

Q : 待望の南極で自転車を走らせた感想はいかがでしたか?  

A : 大島義史さん

ベタルが折れたのはとても辛かったですが、走り全体としては非常に厳しかったです。
当初は時速12Km位を目標にしていましたが、時速2〜3Kmしか出せず、「本当にこの自転車で走り切れるのか」という不安に襲われました。予想していたスピードが、深い雪の中では出せないことがわかり、そんな中で20 Kmという距離が非常に長く感じられました。

2013年 南極アイスマラソン&トライアスロン 写真アルバムはfacebookで!

今回、南極アイスマランに参加した弊社スタッフ・田島和江の写真アルバムがご覧いただけます。
当時のレースの様子も投稿されていますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

■南極・北極の情報サイト 【facebook ポーラークルーズ倶楽部


南極アイスマラソン ツアーのご案内

2014年11月に「南極アイスマラソン」開催予定。
2015年1月に「南極トライアスロン」開催予定、2015年11月に「南極アイスマラソン」開催予定です。

※2014年度の南極マラソンは、すでに定員に達しております。
※2015年度からのお申込みは、お問い合わせください。 

Antarctic Ice Marathon 2013
(Official Video)

2013年に開催された「南極アイスマラソン」が映像になりました!

南極でマラソン?...そう、南極大陸で行われる「アイスマラソン」は、2006年から始まり、今年で8回目となります。これまで想像もつかなかったレースの様子がご覧いただけます。
今年実際にレースに参加した<チームきわみ>と弊社トライウエルの田島のレース風景も写っています。取材特集記事「2013年 南極アイスマラソン&トライアスロン体験インタビュー」での赤裸々な感想とともにお楽しみください。

コース紹介


注)すべてのコースは、海外主催会社が催行する旅行ツアーとなります。お申込みにあたり、自己責任の上でのご参加となりますことご承知おきください。