
閉ざされた世界に暮らす人たちとの心温まる交流
〜ニューファドランド州フランソワ〜
【8日目】 7月23日(土)16℃ 霧のち雨
フィヨルドの奥深い入江にひっそりと佇む漁村フランソワ。人口はわずか80名。車道も無く、学校、病院もありません。村の中にただ1軒、食料品と工具類、日用品が買える小さなよろず屋があり、ATMが1台、それに郵便局。外からは船かヘリコプターのみが出入りする手段。まさに閉ざされた世界です。
家々が崖に寄り添い重なり合うように建つ小さな村は過疎化が進み、現在50〜70歳代の人々が暮らしており、短い夏の期間、時折訪ねてくる私達のような訪問者を楽しみにしているそうです。
この日、村人たちが総出で用意してくれたダンスパーティーに出席して、夜遅くまで歓談しました。手動の灯台が帰る私たちを船へと導いてくれます。急峻な岩山と狭く小さい入り江、小さな村を照らす光に後ろ髪を引かれ、素朴な人々の精一杯のもてなしに胸が熱くなりました。
【写真】フランソワ漁村。運搬用の電動4輪バイクと荷車が崖に作られた村の中を移動する唯一の手段。
FRANCOIS フランソワ |
フランソワは1700年後半に定住した漁村の村です。夏の収穫時期にはさまざまな魚がとれます。19世紀後半から20世紀初期には鯨、1870年からはロブスター漁が村に富をもたらしています。他にもタラやカレイ、ムール貝などの漁を行っています。カナダの小漁村フランソワは北米の人々にとって秘境中の秘境、魅力あふれる隠れ家的穴場なのです。 |

体験記:09
【9日目】フランス領サンピエール島&ミクロン島
北極圏の人気者パフィンに出合う
17世紀にフランス人が入植した当時の人家や教会などがそのままの形で残された島。ここでのハイライトは海鳥観察です。ゾディアックボートに乗って海岸沿いの崖に近づくと、ハシブトウミガラスの群れ、そしてお目当てのパフィンに出合えました。