
スバールバル諸島スピッツベルゲン島の都ロングイヤービーンのフィヨルド対岸、北西に位置するアルクフォーネット、その東数キロにも及ぶ湾がトライグハムナTrygghamnaです。かつて捕鯨やセイウチの狩猟達が足場の良い港として利用していました。

ハイキングは目の前に三角形の大きな岩山がそびえている場所からスタートします。前回参加した時はそれほどハードな歩きでなかったので、今回もロングコースに挑戦、好奇心あふれる約50名の人たちと一緒に出発です。

いろいろな野生動物を観察しながらの歩きであるため、それほどの体力も必要ありません。いろいろと興味深い説明をしてくれるので、とても楽しいハイキングです。
足元は、ツンドラ地帯。時には残雪が残っている場所を横切ります。レンタルした長靴が重宝します。
しばらく歩くとゆったりと歩いているトナカイ発見。さらになだらかな丘を登るとトナカイの群れに遭遇。あたりは大小多くの石がごろごろと散在していました。

岩山には無数の海鳥のコロニーが見られます。泣き声がすごい!主にミツユビカモメとウミガラス。まさに海鳥の楽園です。岩肌に巣を作っている鳥に注目しているうちに雛を狙っている北極キツネを発見。Pink-footed Geese(コザクラバシガン)の親が雛を守るために北極キツネとバトルを始めます。私達はキツネの行動に釘付けです。とうとうすばしっこいキツネが2羽の雛を口にくわえて子キツネが待つ巣へと走り去っていきました。

残雪に横たわるトナカイの角や野鳥の死骸も発見できます。少し小高いところからの眺めは最高!小さく可憐な花々、大きな石に生える黄色のコケ…etc.自然にこんな光景がみられるのは貴重な体験です。野生動物の観察に夢中になり、時間忘れてしまうほど充実した時間です。
北極クルーズでは大小数々のフィヨルドを訪れて、ハイキングやバードウォッチング、野生動植物の観測、氷河巡りなどを楽しむことができます。リンとした空気、済んだ水面、雪解けの音、響き渡る鳥たちの鳴き声...etc. 日頃の喧騒から離れて自然との共存を肌で感じてみませんか?